ベトナム - バンメトートについて

バンメトートは1904年、フランス植民地時代にフランス人によって築かれた都市です。標高500m以上もの高原地域に位置し、現在でもフランス人観光客が多く訪問します。
ベトナムはコーヒー産地として有名ですが、もっとも有名な産地がバンメトートです。年1回開催されるコーヒーフェスティバルには、世界中からコーヒーファンが集まりバイヤーも多く参加します。郊外にはコーヒー農園もあり、多くの人が訪れます。
バンメトートが特徴的なのは、さまざまな民族が暮らしていることです。おもにエデ族とムノン族が生活の拠点としていますが、ベトナム戦争後は人種の9割を占めるキン族も移住してきました。
それにより、世界的にも珍しいアカルチュレーションの現象が起きています。アカルチュレーションとは、異なった文化を持つ集団が互いの文化を尊重した結果、あらなた文化を海起こす現象のことです。共存しあう民族として希少価値があります。
またこれらの民族は、特有の言葉が発展しており、普段の会話は独特な言葉で生活しています。
バンメトートは高原地域ということもあり、自然に恵まれた都市です。ランドマークもそのような場所が多いのが特徴ですが、少数民族の生活を生で体験できるというおもしろいスポットもあります。
それではバンメトートのランドマークをご紹介します。

カイドアン寺：1953年に建立されたカイドアン寺は、仏教寺院のなかでも珍しい造りをしています。フエ王朝の建築と、エデ族の居宅をミックスさせた建築は独特の雰囲気を保っています。
院内に入るための正門には3つの入口がありますが、実際に使われているのは左側だけです。本堂は外観と相まって見事な豪華さ、歴史の重みも感じることができます。
*バンメトート市場
地元の生活の要となっているバンメトート市場は屋内市場で、中心部でもひと際目を引く大きさです。場内は食料品や日用品、衣料など何でもそろっており、カテゴリー別にエリアが分かれているので回りやすいのが特徴です。
多くの人で賑わっているバンメトート市場ですが、スリの被害も多く見受けられます。場内を回るときは、手荷物の管理を徹底してください。

ダクラック博物館：中心部にあるダクラック博物館は、バンメトートで生活しているエデ族などの俗習や文化、歴史を紹介した博物館です。
館内には、少数民族が使っている農耕具や特徴あるロングハウスの模型などが展示されています。英語による解説もあるので、詳しく生活スタイルを学べます。

チュングエン・コーヒービレッジ：ベトナムはコーヒーの産地では世界二位の生産量を誇っています。おもな産地はこの地域に集中しています。なかでもベトナムの高級カフェチェーンとして名高い「チュングエン」は、この地からスターとしました。
そのチュングエンのコーヒーのテーマパークとして開園され、ベトナム産コーヒーの歴史や栽培に関することが、園内にある歴史博物館で見られます。そのほかにもツアーデスクの併設、お土産屋やレストランも完備されているので、ゆっくり時間を過ごしお気に入りのコーヒーを見つけてください。
施設の建物はベトナム建築とエデ族の民族居宅を結合させた造りとなっています。

ブオンドン村：村という名前が付いてますが、自然を最大限に生かしたテーマパークになります。自然散策するものいいですが、架け橋渡りや象乗りも体験でき人気があります。
レストランではバンメトートの伝統料理が食べられます。中心部には意外にも伝統料理を扱っているレストランが少ないため、ブオンドン村で食べるのがベストです。レストランはバンブー調の落ち着いた雰囲気になっています。

少数民族の村巡り：いくつも村がありますが、おすすめはブオンジュ村とブオンマリン村です。それぞれ別の民族が暮らしており、ブオンジュ村はエデ族、ブオンマリン村はムノン族が生活しています。村によって民族がキレイに分かれているわけではなく、ブオンジュ村にもムノン族が生活し、アカルチュレーションで共存しています。この場合、ムノン族はエデ族の言葉で会話するというから驚きです。
宿泊エリアは、中心部であれば高級ホテルからゲストハウスまで、あらゆるタイプの宿泊施設があります。近くにはバンメトート市場やダクラック博物館などあるので、観光拠点としてもおすすめです。
また高原地帯の自然を満喫したいのであれば、山あいの宿泊エリアを選ぶといいでしょう。リゾートホテルもあるので、都会の喧騒からのがれることもできます。