タイ - メーソートについて

メーソートは、タイの内陸部に位置しています。そのため、沿岸のアンダマン海から上がる水蒸気がちょうど山脈に当たることから、雨が降りやすい気候です。また、熱帯性で乾季と雨季に大きく分かれているのが特徴的です。まず、冬の時期は気温が30度近くまで上昇するため、暖かくて過ごしやすいといえます。夏は最も暑い時期には日中の平均最高気温が36度に達しますが、湿度はそれほど高くありません。したがって、日本のようにジメジメとしておらず、外出時も不快感がありません。5月になるとモンスーンのシーズンとなり、10月まで雨が多く降る日が続きます。モンスーンの期間は、大量の雨によって日中の気温が下がり、暑さはそれほど気になりません。メソートはタイとミャンマーの国境の町で、その周辺にはたくさんの寺院が建ち並んでいるのが特徴的です。中でも「ワット・プラタート・ドイヒンキウ」は、メソートのランドマーク的な名所といえるでしょう。こちらは仏教の巡礼地のひとつとして位置づけられていて、熱心な仏教信者が参拝の為に訪れています。「ワット・プラタート・ドイヒンキウ」はメーソートの山中にあり、およそ413段もある長い階段を上らなければいけません。頂上からはミャンマーの自然が広がる美しい風景を満喫することが可能です。メーソート屈指の絶景スポットなので、巡礼とともに楽しむことができます。ただ、頂上にたどり着くまでには長い距離を歩くことになるため、必ず歩きやすい靴を準備する必要があります。また、階段をのぼり始めたら一切売店はないので、必ず飲料水の準備をした方が良いでしょう。メーソートのもう一つのランドマークといえば、ミャンマー式パゴダが挙げられます。そもそも、メソートはタイに属している街ですが、ミャンマーとの国境に近いことからミャンマー文化に触れられる名所が数多くあります。その中でも最も観光客の間で人気を博しているのが、ミャンマー式パゴダと呼ばれるものです。パゴダというのは日本語で仏塔という意味で、釈迦仏の遺骨である仏舎利（ぶっしゃり）、仏舎利の代用としての経文などを安置するための施設のことです。熱心な仏教信者にとって、パゴダというのは釈迦がこの世からいなくなって以来、釈迦に代わる存在といえます。ミャンマー人にとっては「釈迦が暮らしている家」という位置づけなので、自費をはたいてパゴダを建てることは人生最大の功徳とみなされています。パゴダを建てることで、より幸福な輪廻転生が得られると信じられているのです。メーソートにあるパゴダのほとんどは、円錐型で頂点が天に向かって伸びているデザインとなっています。これは、パゴダの周りで熱心に祈りを捧げる際に頂点からそのパワーが天へと達しやすいことから円錐になったと言われています。キラキラと金色に輝くパゴダは、ミャンマー人にとって神聖な場所です。したがって、観光でパゴダに訪れる際は必ず履物を脱ぐようにしましょう。また、娯楽施設というわけではないので、パゴダの中で大きな声で話したり、写真を撮ったりするのは控えた方が良いです。礼儀をきちんと重んじて参拝することが非常に大事です。メーソートでの観光でおすすめのエリアといえば、タークが挙げられます。タークは、熱帯雨林を形成して濃い緑が覆い茂っているエリアです。自然が豊かなことから複数の国立公園があるのですが、その中でもランサーン国立公園は観光客の間で大変人気です。こちらには、タイ国内では珍しいことにわずか104平方キロメートルの公園内に熱帯雨林をはじめ針葉樹林、山岳常緑樹林、落葉樹林など色々な種類の自然が混在しています。公園内を見渡せば、どこもかしこも緑が広がっています。建物が一切見られないので、観光で訪れたら日頃の忙しさを忘れて心ゆくまで森林浴を楽しむことが可能です。また、ランサーン国立公園には一年中豊かな水量を誇るランサーン滝があります。滝までのトレッキングルートがきちんと設置されているので、ハイキングを楽しめることも魅力的です。運が良ければカモシカやジャコウネコなどの野生動物の姿も見られるので、家族や友人と訪れてみると良いでしょう。タイは基本的に暑い国だと言われていますが、ランサーン国立公園は一年中涼しく、快適に過ごせるのが特徴的です。年末になると6度まで気温が下がるので、公園を訪れる際はしっかりと準備しておいた方が良いでしょう。