スイス - ベルンについて

ベルンはスイスの首都で、国の中央部からやや西側に位置しています。ベルナーアルプスという山脈地帯にあって氷河期の氷河により形成された地形は、かなりの高低差がありアーレ川が形作る半島の小高い丘や谷間になっているような土地も見られ、ハイキングや街歩きなどいろいろな楽しみ方ができます。ベルンの気候は年間を通して冷涼で、真夏でも20度前後の日が多かったり真冬はマイナス3度くらいになったり、日本に比べるとかなり涼しく感じられでしょう。夏場の観光でも肌寒いことがあるので、上着を持って出かけるのがおすすめです。空気は乾燥しているので汗をかいてもすぐに乾き、日中に出かけるときは日焼け止めや保湿をしっかりしないとすぐに肌が荒れてしまうので注意が必要です。ベルンのランドマークと言えば真っ先に思い浮かぶのが時計塔で、世界遺産にも登録されている旧市街のマルクト広場にあります。1218年に作られた古い建造物ですが、この仕掛け時計は当時のままの構造で、今日までずっと休むことなく動き続けているのです。現役で動く仕掛け時計としては世界でも最大クラスの大きさで、美しいマルクト広場にあり、写真映えも抜群で、世界中から観光客が訪れるので活気があります。スイスにゆかりのある天才物理学者のアインシュタインはベルンに住んでいたことがあり、この時計塔の針の動きを見て特殊相対性理論のヒントを得たと言われています。時計塔の仕掛けは、毎日開催されている内部の見学ツアーに参加すれば解説付きで見ることができるでしょう。ベルンのおすすめの観光名所は数えきれないほどありますが、旧市街のどこからでも見ることができるベルン大聖堂は必見です。約100メートルの高さを誇るゴシック様式の大聖堂は市内一の高さで、上まで登ると市内を一望できて、天気がよければアルプス山脈も見渡せるので、美しいスイスの風景を堪能できます。内装も素晴らしいので、一度は見ておきたいスポットです。時計塔のあるマルクト広場では青空市場も開催されるので、野菜や果物、花や雑貨などあらゆるものが売られていて地元の人との交流ができます。産地直送の新鮮な青果や地元の農家が作ったジャムやハチミツ、伝統工芸品などいろいろなお店があり、お土産を探すときも便利です。もちろんチーズやチョコレートなども豊富で、その場で試食させてくれる屋台もたくさんあります。ベルンは首都なので連邦議会も置かれていて、市場のすぐ近くにはブンデスハウスと呼ばれる連邦議事堂が建っています。建物がライトアップされたり内部で展示会をやっていたり、正面の広場の噴水や全体の外観も美しいので是非訪れてみましょう。市民の憩いの場所でもあるので、夏は水遊びをして、冬はアイススケートを楽しむなど家族連れにも人気です。ブンデスハウスの裏側に行くとテラス状になっている高台からアーレ川や市内を一望することができて、休憩できるベンチも設置してあるので散歩の途中で一休みしたり市場で買ったものを食べたりするのに便利です。ベルンの旗にはクマの紋章が付いていますが、クマは街のシンボルとして親しまれています。ベルンの街の発展に貢献したツェーリンガー公爵が、この土地で初めて仕留めた動物がクマだったので以後象徴として使われるようになったのが由来とされています。1500年ごろからずっとクマが飼育されてきた伝統があり、現在は市立の公園内でもクマを見ることが可能です。広大な敷地でのびのびと暮らすクマは、上からでも下からでも見学でき、お堀状になった公園の中で幸せに生活しています。自然に触れたいなら、旧市街地の最東部の丘にあるローズガーデンがおすすめです。高台の絶景ポイントにある公園で、220種類以上のバラが植えられているので、季節になると一斉に咲いて色とりどりの美しい花を観賞できます。バラの香りに囲まれて幸せな気分になれるほか、上から眺めるベルン市街地の風景は素晴らしいので、天気がよければ最高の気分を味わえるでしょう。このエリアには過去に日本から寄贈されたソメイヨシノも何本か植えられていて、4月の中旬ごろになるとピンク色の美しい花が咲き始めます。ベルンは比較的狭いエリアにたっぷりと観光スポットが詰まっているので、短時間でも回ることができて便利です。ランドマークの時計塔のほかにも見どころがたくさんあるので、効率よく観光をして美しい街並みを堪能してみましょう。