スウェーデン - ヨンショービングについて

ヨンショービングは、スウェーデン南部にあるスモーランド地方の都市です。スウェーデン国内で第9位の人口規模を誇る町であり、2005年時点で8万4423人を記録しています。地区裁判所の所在地であることもポイントです。スウェーデン全体では第2位の規模で、ヨンショービングのランドマークともいえるヴェッテルン湖の南に立地しており、この湖のきれいな砂浜を目当てに町を訪れる人も少なくありません。1971年以降、ヒュースクヴァーナ地域とノラハンマル地域と共に都市圏を形成し続けています。この都市圏には現在、ハスクヴァルナにある東部工業団地も含まれており、こちらも町の成長と同じように現在進行形で規模を拡大させています。
教育面でも、ヨンショーピング大学で高等教育を受けられるということで人気になっており、外国からの交換留学生も毎年たくさんやって来るところです。大きなフェアや展示会のエルミアもヨンショーピングにあり、世界規模の林業フェアのエルミア・ウッドやトラックや鉄道等のヨーロッパ最大の展示会が開催されたりもします。
ヨンショービングの気候については、夏は快適で一部曇りであるのに対し、冬は厳寒な上に長いという特徴があります。夏が一部曇りだったの対し、冬になると本曇りになることもポイントで、その上かなり乾燥もするので、季節の変わり目に弱い人は注意しないといけません。気温は1年を通し－5度から21度まで変化しますが、－15度を下回ったり、27度を超えたりする様なことは少ないので、温暖な時期に観光したい場合には、6月下旬から8月中旬が狙い目です。
気候の上での注意点は、夏場と冬場の気温の変化がポイントです。暑さに弱い人には、ヨンショービングは避暑地として理想的な条件がそろっているともいえます。代わりに冬の長さと寒さがずっと深いものになるため、慣れていない場合には、ここで大きく体調を崩すことも少なくないので、長期滞在の予定があるときにはしっかり対策を採っておくことをおすすめします。
ヨンショービングの歴史は古く、貿易の町として発展していました。ニサン川とラガン川沿いの道路の交差路だったこと、エステルイェートランド地方とヴェステルイェートランド地方との間の道が集まる立地条件だったこともそこには大きく影響しています。その流れで1284年の5月18日には、国王マグヌス3世により市特権が与えられました。
町の名前の前半部の「ヨン」の辺りは水路を意味し、後半の「ショービング」は貿易の中心地という意味があり、町の名前の「ヨンショービング」で「水路の様な交易中心地」というニュアンスになります。ちなみにヴェッテルン湖最大の島ヴィシングソから、マグヌス王が統治を行っていたことも町の名前には少なからず影響しているようです。
ただ、町の歴史は決して順風満帆なことばかりだったわけではなく、地理的に近いデンマークと何度も衝突が起きています。現在のスコーネやハッランド地方、ブレーキンゲ地方などが当時デンマーク領だったこともあり、ヨンショービングもその影響を受けて何度も略奪や砲火の憂き目に遭いました。これは16世紀から18世紀にかけて防衛施設が完成するまで町を悩ませる大きい問題となります。その後は1845年から1970年まで、マッチ製造で町は名を馳せることになり、現在は多くの物流センターの倉庫が立ち並ぶようになっています。
ヨンショーピングのランドマークは無数にあり、その筆頭にあげられるのがヨンショーピング都市公園です。37ヘクタールという広さを持つヨンショーピングの丘にある公園で、自然に恵まれ、中には旧教会等の歴史的な遺産や、鳥の博物館、フットボール場などもあります。市民の憩いの場所でもあり人が集まっていて賑やかなので、町を訪問したときには見逃せないスポットになります。他にもかつて、スウェーデンでナンバー1のマッチ製造量を誇った歴史が学べるマッチ博物館や、ヨンショーピング県立博物館等もランドマークと呼ぶのに相応しい場所です。スウェーデンの中にある最も美しい教会として名高い17世紀に建てられたハボ教会も捨てがたいスポットで、ステンドグラスの美しさという点ではソフィア教会もおすすめできるランドマークになります。
宿泊するホテルの地域に関しては、足となる車などを用意できるかにもよりますが、基本的に市内に宿泊しておけば主なランドマークを訪れるのに不自由はありません。治安情報も心配することは特にありませんので、一般的な海外防犯意識を持っておけば楽しい旅行をするには十分です。