スペイン - パンプローナについて

パンプローナは、スペインのナバーラ州の中央にある街です。アーネスト・ヘミングウェイの「日はまた昇る」で描かれている、毎年7月上旬に行われる牛追い祭りが非常に有名なナバーラの古都です。パンプローナの夏は暖かく、ほぼ晴れているのですが、冬は非常に寒いという気候の特徴があります。しかし、気温の変化はだいたい0度から28度ぐらいで、マイナス5度よりも寒く、34度以上になることは滅多にないため、非常に過ごしやすい気候の地域です。特に観光のベストシーズンは温暖な気候で活動することが出来る6月の上旬から9月の中旬ぐらいです。パンプローナは基本的には落ち着いた雰囲気の街ですが、有名な7月のサン・フェルミン祭（牛追い祭り）の時期は各地から人が集まり、街の中は見物客でごった返します。お祭りの日には皆赤いハンカチをしてお祭りを楽しむのですが、こちらはお土産としても購入することができ、パンプローナを楽しく過ごすアイテムとしておすすめです。そんなパンプローナには見所がたくさんあります。祭りの開始を告げる舞台となるパンプローナの市庁舎は非常に美しいランドマークなので、パンプローナに行く際はぜひ訪れるといいでしょう。パンプローナ市庁舎のファサード（建物の正面部分のこと）は17世紀末のバロック様式を再建したものとなっており、屋根に取り付けられている彫像や、ナバーラの紋章で飾られたバルコニーの欄干は見る人を魅了します。また、様々な様式が混在するサンタ・マリーナ・デ・パンプローナ大聖堂もパンプローナに来た際には訪れるべき場所の一つです。こちらはもともとロマネスク様式で建てられた建造物なのですが、回廊を含め現存するほとんどの部分は14〜15世紀にかけて改築されたゴシック様式のものとなっており、祭壇の前にはフランスの彫刻家ジャナン・ロムによるナバーラ王カルロス3世とその王妃のお墓があります。またパンプローナはサンティアゴ巡礼の道の一部となっていることもあり、カテドラルには多くの巡礼者も訪れることで知られています。中世の雰囲気を味わえるスポットとして外せない場所です。サン・ロレンツォ教会も外せない観光スポットの一つで、守護聖人のサン・フェルミンの彫像を見ることが出来ます。クリーム色の塔と大きな四角の塔が印象的な外観となっており、内部は荘厳な雰囲気が漂う美しい空間で、非常に見応えのある教会です。教会以外の建物でも訪れたい場所として、闘牛場があります。サン・フェルミン祭のゴールになっている会場で、収容人数は約19500人と、スペイン一の闘牛場です。入り口付近にはサン・フェルミン祭を世界的に有名なものにしたアーネスト・ヘミングウェイの功績をたたえ、彼の胸像が置かれています。また美術が好きな方へのおすすめのスポットとしてナバーラ美術館があります。ナバーラ美術館にはローマ時代以前のナバーラ地方に関する様々な美術品などが展示されており、ローマ時代のモザイクや壁画、石に掘られた地図、またスペインの有名な画家ゴヤの絵画などがあり、非常に充実した美術館です。こちらのカテドラル（司教座を有する聖堂）の回廊から移されたロマネスク時代の彫刻は、特に聖書の3場面、キリストの受難、復活、ヨブの物語を評した柱頭が必見です。またスペインには各地に広場がありますが、パンプローナはカスティーリョ広場がおすすめの場所の一つとなっています。この広場はパンプローナ旧市街地の中心地にあり、美しいパンプローナの街並みを楽しむことが出来ます。スペインの広場には彫像や噴水などはなく、中央に円形の堂のような建物があるのが特徴的です。人々が休憩したり景色を楽しんだりしており、観光の際のちょっとした休憩に立ち寄るのにぴったりの場所です。昼の広場もとても美しいのですが、夜になるとさらにきらびやかにライトアップされ、ロマンチックな美しさを楽しむことができるため、時間があれば昼と夜の両方行ってみてはいかがでしょうか。またパンプローナには城塞公園もあり、ヨーロッパの中世らしい景観を楽しむことが出来る場所となっています。パンプローナの魅力は、ゆったりとした時間の流れるところで、散歩をするだけで心地よい気分になれるので、アルガ川へ下る散歩道もおすすめです。川にかけられた美しいサン・ペドロ橋を見ることができ、落ち着いた場所が好きな方におすすめです。