南アフリカ - ヨハネスブルグについて

ヨハネスブルグは南アフリカ共和国北東部にあるハウテン州の州都です。ヨハネスバーグと表記されることもあります。
ヨハネスブルグというと世界でも非常に治安の悪い都市として有名ですが、実際はアフリカ経済をけん引するビジネス都市であり、日本企業はもちろんのこと世界各国のグローバル企業の拠点がある国際都市。2005年にワールドカップ開催都市になって以来急激に治安が良くなり、観光も楽しめるような場所に変化しています。とはいえまだまだ安全とは言えない場所もありますが、安全なエリアを選定し基本的な対策をしっかりすれば決して危険な都市ではありません。
日本では南アフリカへの無知ゆえに治安の悪い極端な噂が出回っていますが果たしてそれは本当なのでしょうか。事実として殺人事件は日本の数十倍、車上荒らしが頻発、不法侵入が多いので窓に鉄格子を設置している家が多いということはありますが、日本の観光客が事件に巻き込まれたことはほぼありません。年間数万人の日本人がツアーで訪れますが、過去数年間で犯罪に巻き込まれたことはないのです。東京と同様で危険なエリアとそうでないエリアがあるのでよく調べてから訪れましょう。
そんなヨハネスブルグですがさまざまな魅力的なスポットがあります。
・マンデラハウス
マンデラハウスは南アフリカの元大統領である故ネルソン・マンデラ氏の住居。ソウェト地区の高級住宅地にあり、実際に使っていた寝室や書斎、遺品などを見ることができます。銃弾の痕などもありマンデラ氏が当時置かれた厳しい政治的環境を垣間見れます。ビデオや説明付きの展示パネルがあるので深く当時の状況を知ることができるでしょう。
反アパルトヘイト運動に取り組んだ末に国家反逆罪終身刑となり30年近く収監された後に釈放されたマンデラ氏は、その後も人種差別との闘いの先頭に立ちノーベル平和賞を受賞。翌年には大統領になり白人・黒人との対立や格差の是正などに力をそそぎこの住居で95年の波乱に満ちた生涯を閉じました。
・ライオンパーク
観光スポットとしておすすめなのがライオンを見られる施設のライオンパーク。ライオンの他にもキリン、ダチョウ、ミーアキャット、チーター、インパラなどいろいろな動物が放し飼いにされています。子どものライオンに触れたり、キリンに餌をあげたりと心癒される観光スポットです。車を運転して敷地内を回れるので至近距離で動物たちを見ることができます。ライオンの中にはホワイトライオンもいて約80頭以上いるので見応え充分でしょう。一日かけて家族でのんびりと回るのもおすすめです。
・カールトン展望台
カールトン展望台はヨハネスブルグの中心部にある高さ223メートルのカールトンセンタービル50階にあります。カールトンセンターの中にはカフェやファストフードもあり、展望台からはヨハネスブルグの街並みを一望できます。
以前は治安の悪い場所とされ観光としては避けられていましたが、現在はセキュリティが強化されのんびりとショッピングを楽しめるようになっています。ヨハネスブルグを代表するこの高層ビルはこの街を表す写真には必ず登場していて、街のエネルギーとパワーの象徴のような存在。治安があまり良くはないので個人では訪れず、毎日ある見どころをおさえた半日ツアーに参加するのがおすすめです。
・アパルトヘイト博物館
アパルトヘイト博物館は人種差別の歴史を深く知る貴重な施設です。アパルトヘイト政策の開始から廃止されるまでの状況が分かる資料や写真が膨大にあり見応えは十分。入り口は白人と非白人用とで分けて配置されていて入場者はランダムに振り分けられ入っていきます。見学のルートは鉄柵で分けられているので大切な人と一緒にいることができない辛さを実感します。

おすすめの宿泊エリアはおしゃれなカフェやレストランが立ち並ぶメルビル地区。個人経営のお店が多く楽しく散歩が楽しめて、高級住宅街にあるので治安が非常に良いです。
マボネング地区もおしゃれなエリアで日本でいう渋谷のような街。観光地や宿泊場所として人気も高く安全なエリアですが近くに治安の悪い区画があるので道に迷うことがないよう注意しましょう。
ヨハネスブルグ郊外にあるソウェト地区はアパルトヘイト政策時代の黒人専用居住区で、近年は観光客も増えゲストハウスも増加しています。厳しくも壮大で奥深い歴史を肌に感じながらゲストハウスへ宿泊してみるのも素晴らしい経験となるでしょう。