ロシア - ニジニノヴゴロドについて

ニジニノヴゴロド(Nizhnij Novgorod)は、ロシア・ニジニノヴゴロド州の州郡です。1990年代までは州出身の文学者・マクシム・ゴーリキーにちなんでゴーリキーとも呼ばれていました。
ニジニノヴゴロドはロシアの代表的な大河、ヴォルガ川とオカ川の合流地点を守る為に建設された街です。たくさんの歴史的遺産を保存しているので、ユネスコの世界の100の都市のひとつに数えられています。
また、造船業や機械製造工業などの製造が盛んですが、特に自動車産業で有名な工業都市です。交通の要衝としても知られ、現在は首都・モスクワまで４時間程で行ける高速鉄道が走っています。
街はオカ川によって東西に分かれ、オカ川の東側は坂の多い地域にはニジニノヴゴロド区・ソヴィエト区・沿オカ区の３つの区があり、西側は工業地域のソルモヴォ区・モスクワ区・カナヴィノ区・レーニン区・自動車工場区の５区に分割されています。

観光の名所が数多くあるニジニノヴゴロドで、一番有名なのはクレムリン(The Kremlin)です。クレムリンは城砦(じょうさい)という意味で、ロシアの主要な町には現在も城塞跡がいくつも残っています。
ニジニノヴゴロドのクレムリンは私たちがイメージするモスクワのような外観ではなく、シンプルな赤レンガの造りでクレムリンの外には城砦の壁を守るように兵器が並んでいます。クレムリンの内部には教会やカフェ・博物館などがあり、散策に疲れたらひと休みすることも可能です。また、クレムリンの高台からは雄大な川を見下ろせます。
ヴォルガ川から城壁までは長いチカロフ階段(Chkalov Staircase)が永遠と続いています。500段以上もある階段で上り下りが大変ですが、上から見ても下から見ても美しい景色は地元の人はもちろん観光客にも人気のスポットです。

他にも人気の名所をいくつかご紹介します。

・ニジニノヴゴロドロープウェイ(Nizhny Novgorod Cableroads)
ニジニノヴゴロドの近隣にはボールという町があります。この2つの街を繋ぐ道は通勤時に非常に込み合う為、渋滞の緩和を狙い近年作られたのがこのロープウェイです。ヴォルガ川の真上を渡っていき街の景色を見渡すことができるので、地元の人には公共交通機関ですが観光客には新たなアクティビティの観光スポットとして人気です。

・ボリシャヤポクロフスカヤ通り(Bolshaia Pokrovskaia Street)
クレムリンのそばにあるミーニンとポジャルスキー(Minin & Pozharsky)広場から、マクシム・ゴーリコヴォ広場(Maxim Gorky Square)までの区間にある繁華街です。通りには観光の名所にもなっている通信博物館や写真の博物館、そして外観の装飾がとても美しい銀行(State Bank)があり、人々の目を楽しませてくれています。

・フトゥーロ美術館(Futuro Art Gallery)
様々なアート作品を展示しているギャラリーで、定期的にオークションが開催されています。内部は落ち着いた雰囲気なので観光のひと休みとして立ち寄れ、芸術作品をじっくり体感できる美術館です。

・フェドロフスキー堤防(Fedorovsky Embankment)
ヴォルガ川とオカ川の合流点にある堤防で、小高い場所から見える街の修道院や大聖堂などのパノラマが楽しめます。地元の人の憩いの場としても利用されていて、夜にかけてのライトアップされたロマンチックな風景はデートスポットとしても人気があります。

宿泊におすすめの地域は主要観光がしやすい東側が便利です。
特にボリシャヤポクロフスカヤ通りには宿泊施設がたくさんあり、マーケットやカフェなども多く点在しています。クレムリンや大聖堂も徒歩で行ける範囲なので観光もしやすいです。近くにはモニュメントや展望台のあるプーシキナ公園があり、ゆったりした散策や森林浴におすすめです。

また、ヴォルガ川沿いの道をひとつ入ったクレムリンの丘の麓の通り(Rozhdestvenskaya St)も人気スポットになっています。Barが多いのでお酒や夜の雰囲気を味わいたい人におすすめです。カナヴィンスキー・モストの橋(Kanavinsky Bridge)を渡った先にはスタジアムや大きなショッピングモールが立ち並んでおり、イベントやショッピングが楽しめます。