ロシア - モスクワについて

モスクワはロシアの首都で、人口的にも経済的にもヨーロッパで上位に位置する世界有数の大都市です。モスクワは古い歴史や芸術が特徴的な都市です。1755年に創設されたロシア最古の大学でもあるモスクワ大学をはじめとして、モスクワ国際関係大学やモスクワ音楽院など、世界から高い評価を受ける多くの高等教育機関や専門学校、研究所があることから教育の街としても発展を遂げています。また、モスクワには世界遺産にも登録されている有名な定番スポットから、あまり知られていない市場や庭園などの穴場スポットまで、さまざまなジャンルを楽しめる観光スポットが数多く点在しているので、旅行にもおすすめの都市といえるでしょう。
モスクワは亜寒帯湿潤気候に属していて、6月から8月にかけての夏季は最も降水量が多くなりますが、5月から8月にかけては晴天の日も増えて日照時間が最も多くなるのが特徴となっています。冬季は寒さが厳しく、1月から2月は最低気温が氷点下10度を下回る日が続きますが、逆に夏季は最高気温が23度前後と過ごしやすいです。夜は22時頃まで明るいので、この時期がモスクワ観光のベストシーズンです。
モスクワのランドマークとして有名なのは「赤の広場」と「クレムリン」で、この二つのスポットは共に世界遺産にも登録されています。ロシアのガイドブックには必ず掲載されているほどの、モスクワを代表する定番スポットとなっています。モスクワの中心部にある「赤の広場」は広大な敷地面積を誇り、ロシアを具現化したような巨大な建築物はどれも見どころ満載です。なぜ「赤」なのかというと、元々ロシア語で「美しい」という意味もあるからです。本来は「美しい広場」という意味でした。軍事パレードが行われ、そのテレビ中継などでもお馴染みのスポットになっているので、常に多くの人々で賑わっています。南西側にクレムリンの城壁、周囲には聖ワシリイ大聖堂やグム百貨店などといったロシアの主要観光スポットが多く点在しています。さらには、毎年恒例となっているイベントが開催されるなど、モスクワ観光には欠かせないスポットの一つです。
城塞という意味を持つ「クレムリン」は政治の中心地である一方で、ロシア正教の中心地でもあり、優れた教会建築が数多く集まるエリアです。約26ヘクタールもある敷地内には様々な宮殿や教会が並び、そのスケールは圧巻の一言で、内部には皇帝の王冠が鑑賞できる武器庫や、世界最大のダイヤモンドが収蔵されているダイヤモンド庫があるなど、博物館としても楽しめるスポットが満載です。
モスクワ観光におすすめの「赤の広場」や「クレムリン」がある中心部には飲食店や雑貨屋などが充実しています。様々な観光スポットへのアクセスがよいことももちろんですが、高級ホテルが数多く立ち並ぶエリアにもなっているので、リッチな観光を満喫したい人には特におすすめのエリアといえます。
ロシアには世界的なコレクションを誇る四つの美術館がありますが、その内の二つがモスクワにあり、それが「トレチャコフ美術館」と「プーシキン記念美術館」です。「トレチャコフ美術館」はロシア美術最大の美術館として人気で、本館の60室にもおよぶ展示室には古美術をはじめとして、18世紀以降の絵画が収集されています。見どころ満載の作品が数多く展示されているので、じっくり時間をかけて楽しむことができます。「プーシキン記念美術館」は絵画や彫刻、考古学的物品や写真など、100年以上の歴史を持つ世界的に有名な芸術家の作品をたっぷりと堪能することができるので、歴史や芸術に触れたい人にはたまらないスポットです。また、子ども向けの教育プログラムも用意されており、ワークショップを通じて芸術を身近に体感することができるので、ファミリーでも十分に楽しむことができます。
さらに、モスクワの観光名所の中でも特に異彩を放つ「ボリショイ劇場」も魅力的なスポットです。「ボリショイ」とはロシア語で大きいという意味があり、その名前の通り巨大で壮麗な劇場となっています。宮殿のような講堂で繰り広げられる世界トップレベルのバレエやオペラは圧巻で、テレビなどでは分からないスケールや感動を味わうことができます。
モスクワには定番のスポットから穴場のスポットまで、数多くの観光スポットが点在していますが、モスクワ市内だけでもかなり広いので一気に全てを観光するよりも、じっくり時間をかけて観光するのがおすすめです。