ポーランド - ポズナンについて

ポズナンはポーランド西部に位置し、首都ワルシャワとドイツのベルリンの間にある都市です。
ヴィエルコポルスカ県の県都で16県中2番目に広い面積を持ち、人口はポーランドで5番目にあたる58万人が住んでいます。
ワルシャワ空港からは飛行機で1時間以内、ドイツの首都ベルリンからは250キロ程の距離で国際列車が1日に数本も走っているというアクセスのよい都市でもあります。
その歴史は古く、ポズナンには石器時代から人が住んでいました。
8世紀から9世紀にかけて形成されたスラヴ人によって建てられた城塞集落が都市となった事が起源だといわれています。
ポーランドで初めてカトリック司教座が置かれたのが966年です。
1025年には建国されたポーランド王国の初めての首都で最古の都市となりました。
以降もポーランド史にとって非常に重要な役割を担ってきた都市なのです。
ポズナンの年間平均気温は8.4℃です。
5月から9月にかけて暖かい季節が続き、8月ともなると24℃が平均最高気温となります。
逆に寒い季節は11月から4月頃まで続き、1月の平均最低気温は-3℃まで下がります。
旧市場広場
第二次世界大戦でソ連軍との激しい戦闘によって、ポズナン市街地の55％が破壊されました。
なかでも旧市街は約90％を破壊されてしまい壊滅状態でした。
そんな街を戦後、ポーランド人が残された資料を元に完全な形で復元させたのです。
その街並みは一目見てカラフルだ、と言わざるをえないほどの色使いになっています。
建物は中世時代の建物が連なり、中世の面影を感じさせるのです。
周辺にはおしゃれなレストランやカフェが立ち並んでおり、若者が好みそうな可愛らしいショップもあります。
いつでも観光客の賑わいがあり地元の人々の復興への熱い思いが伝わる場所です。
旧市庁舎
旧市場広場の中心に建つ白い外壁の旧市庁舎は、ルネサンス様式で美しい建物です。
こちらの建物も第二次世界大戦によって被害を受けましたが、戦後に再建されています。
外観は白を基調とした建物で、部分的にきれいな絵が描かれており美しいのですが、ホールの天井に描かれているルネサンス様式の天井画は息を飲む程の美しさです。
そして外壁の上部には仕掛け時計が設置してあります。
時計が正午を示すと2頭のヤギが出てきてケンカを始めるのです。
その様子が非常に可愛く観光客からも人気があります。
教区教会
旧市場広場のすぐそばにある教区教会（ファラ教会）は見ると一瞬で目を奪われるほどの景観です。
教会の外観は鮮やかな白とピンクで塗られたバロック建築の建物になっています。
教会の内部は見学が出来ますので、その際にぜひ見て頂きたいのは豪華な装飾の祭壇や内装です。
そしてなんといってもパイプオルガンが有名ですのでぜひ見ておきたい場所になっています。
ポズナン大聖堂
旧市街からは少し離れていて徒歩20分程の中州にポズナンのシンボルとして大きく佇むポズナン大聖堂。
2つの大きな尖った塔が特徴的なポーランド最古のゴシック様式の教会です。
10世紀にポーランドがキリスト教を受け入れた直後に建築され、初代君主や歴代の君主達が埋葬されています。
教区教会ほどの華やかさはありませんが、教会の中へ入るとなんとも厳粛な雰囲気です。
祭壇上にあるステンドグラスはとても美しく見る人を魅了します。
内部には12の礼拝堂があり、中でも金の礼拝堂は5kgもの金を使用していてまばゆいほどの輝きです。
最古の教会とあって、長い歴史を感じることの出来るスポットになっています。
マルタ湖
人造湖であるマルタ湖は市民の憩い場でもあり、観光客でものんびりと過ごせるスポットです。
演劇では国際的に有名な国際マルタ演劇フェスティバルの舞台でもあります。
旅の途中の休憩に美しい景色を見ながら過ごすのもおすすめです。
ポーランド最大の観光都市であるポズナンの駅周辺にはホテルが集結しています。
観光の拠点としても便利ですので宿泊場所としてはおすすめのエリアになります。
そしてポズナンの名物と言えばクロワッサンが有名です。
ポーランドでは「ROGAL」と呼ばれ形こそ日本と同じ三日月型ですが、その味は甘みの強い食べごたえのあるものです。
旧市場広場内にクロワッサン作り体験やその起源を学べるクロワッサンミュージアムがあるのでぜひ立ち寄ってみるのもいいかと思います。
ポズナンの治安は比較的良いといわれています。
が、スリやひったくりに対する対策はしっかりと取っておくとよいでしょう。