インド - ヴィシャーカパトナムについて

ヴィシャーカパトナムはインドのアーンドラ・プラデーシュ州の最大の都市です。インドの東海岸にありベンガル湾に面しています。現在、ヴィシャーカパトナムは大きなコンテナターミナルが見られるほど重工業が盛んになっています。また、インド海軍の拠点都市でもあり、インド海軍の一つの東海軍コマンドの本部があることで有名です。ヴィシャーカパトナム港はインドの主要な12大港の一つに数えられており、取扱造船量はムンバイに次いで第2の貨物取扱いを誇り、バイラディラ鉱山からの鉄鉱石の積出港としても利用されています。他にも国内外のビジネス・プロセス・アウトソーシングや情報技術などの企業も進出しています。ヴィシャーカパトナムの公用語はドラヴィダ語族に属しているテルグ語です。ドラヴィダ語族の諸言語の中でも使用者が最も多い言語です。ヴィシャーカパトナムの名前の由来は仏教教団の外護者ヴィサーカーからきています。ヴィシャーカパトナムは在家の名前が由来になるくらい古くから仏教の拠点として繁栄しており、かつては古代ローマとも貿易関係を持っていました。その影響でボジャンナコンダ仏教遺跡やトトラコンダ遺跡などの仏教遺跡が多く、現在も仏教徒の巡礼が行われています。ヴィシャーカパトナムの支配者はカリンガ帝国からムガル帝国、その後、南インドがイギリス東インド会社に植民地化されるなど時代とともに変わっていきました。その後インドが独立を成し遂げると五か年計画もあり、ヴィシャーカパトナムは工業化していき海軍の拠点都市にもなり、人口も独立前の7万人から170万人になりました。ヴィシャーカパトナムの気候は1年中暑く、5月～6月になると40度を超えることもあります。雨季と乾季に分かれており、雨季は雨が多くなり蒸し暑くなりますが、乾季は雨が少なくなり空気が乾燥します。またヴィシャーカパトナムのランドマークはシンハーチャラム寺院です。シンハはサンスクリット語でライオンを意味し、アーチャラムは丘を意味しています。シンハーチャラム寺院はヒンドゥー教の寺院で地域では最大規模です。地元や周辺地域から多くの信者が訪れており、祈りが捧げられています。ここはヴィジャヤナガル王のクリシュナ・デーヴァ・ラーヤが1516年から1519年まで滞在していた寺院としても知られています。また寺院には所々に石の彫刻や神様の象が施されどの彫刻も見事な装飾がされており、観光客も内部に入って見学することができ、中心地からは車で約40分ほどの距離です。なおヴィシャーカパトナムで観光するならベンガル湾の近くがおすすめのスポットです。またベンガル湾はインド洋の北東部分の湾で形が南方に開けた三角形をしています。北のガンジス川やメグナ川、南西のオリッサ州からはマハナディ川やゴータヴァリー川などの多くの川がベンガル湾へと流れており、ベンガル湾の反対側には深い森とアラク峡谷の丘陵リゾートがあり、また、ベンガル湾沿いにラマクリスナビーチやルシコンダビーチがあります。ラマクリスナビーチはラマクリスナ巡礼地が名前の由来となっているビーチで遊歩道や芝が整備されており、各種交通機関からのアクセスが良好なため、すぐにラマクリスナビーチへと行くことが可能です。とても綺麗なビーチとして知られており、日の出や夕焼けのみならず夜景もとても綺麗でデートの場所としても最適でレジャーや憩いの場所です。また、近くには1971年の独立戦争で使用されたソ連製の潜水艦を博物館の建物として再利用しているインド海軍クルスラ潜水博物館があります。博物館の中で各種の展示を見学することが出来るため、潜水艦に詳しくない人でも楽しめるように工夫されています。ルシコンダビーチでは水泳やウォータースキー、ウィンドサーフィンなどのアクティビティが可能です。また、アクティビティのためのグッズのレンタルが行われているため、手ぶらでもウォータースキーなどを楽しむことが可能です。さらにアラク峡谷は緑豊かな美しいところで、地元の人々が耕している田畑が広がっている景勝地になっています。こちらは山道を車で越えるか鉄道に乗ればアラク峡谷に行くことが可能です。周辺には数多くの先住民族が住んでおり、民俗舞踊などの伝統芸能を鑑賞するだけでなく民俗博物館でどのような生活なのかを学ぶこともできるでしょう。また、宿泊施設があるため宿泊しながら観光するのもよいでしょう。