ジョージア - バトゥーミについて

バトゥーミは、ジョージア（グルジア）で最も大きい港湾都市です。バトゥーミは商工業が発展している他にも、黒海に臨む立地条件や温暖な気候条件から、保養地としての顔も持っています。リゾート化が進められ、市内には商業施設の他、シンボルとなる建物がたくさん登場しました。これらの建造物は、古くからあるランドマークとともに、バトゥーミの観光的魅力にもなっています。バトゥーミはグルジア正教をはじめ、イスラム教やカトリック教などさまざまな宗教が混在しています。そのため市内には宗教の違う教会や寺院が点在していますが、これもまた、バトゥーミの文化を特徴づけていると言えるでしょう。
バトゥーミの湾岸沿いにあるミラクルパークを散策すると、バトゥーミのランドマークにたくさん出会えます。球状の屋根とガラス張りのエレベーターに特徴のある巨大な建物は、アルファベットタワーです。ジョージア語で使用するアルファベットをデザインに組み込んでいるアルファベットタワーは、高さが130メートルあり、最上階には展望台があります。
ミラクルパークには、パノラマティック・ウィールと呼ばれる大型の観覧車も設置されているので、運が良ければ観覧車に乗ってバトゥーミの町並みを一望することができるでしょう。
また、観覧車の近くには、世界的に有名なアリとニノの像があります。この巨大なオブジェは、民族と宗教の違う男女が愛し合う悲恋の物語を題材にして造られました。ミラクルパークにある建物は、夜になるとライトアップされとても美しく輝くと評判です。
黒海の海沿いを走るBatumiboulevardは、人々が快適に散策できるよう整備されているだけでなく、黒海からは海風が舞い込み、歩道に植えられた南国の木々がリゾート気分を盛り上げてくれます。この通りにあるダンシング・ファウンテンと呼ばれる噴水は、水の吹き出し方を変えることで、通行人を楽しませてくれると人気です。通りは徒歩で歩けるほか、自転車も通れるのでサイクリングにも最適です。さらに夜になるとライトアップされ、美しい水しぶきを吹き出します。夜は噴水に歌や音楽のパフォーマンスが加わることで、豪華な噴水ショーになり、ショーを目当てに訪れる観光客も少なくなく、バトゥーミでは観光名物の一つになっています。
海沿いから離れた場所で、有名な観光スポットと言えばヨーロッパ・スクエアと呼ばれる広場です。広場の中央には大きな噴水が設置され、広場の周辺はヨーロッパのとある街を彷彿とさせる見事な建物が立ち並び、独特の美しさを演出しています。
広場の近くには、ギリシア神話に登場する、コルチアン王女メデアをかたどったメデア像が設置されていますが、この像も観光スポットとして大変人気があるので、広場を訪れたら忘れずに見ておきましょう。
そしてバトゥーミで外せない観光エリアは、シーサイド・ゾーンです。ここにはバトゥーミを象徴するランドマークが点在していますし、チャチャ・タワーをはじめとする絶景スポットもたくさんあります。ミラクル・パーク、6メイ・パークなど、見どころ満載ですので、観光に迷ったらシーサイド・ゾーンから始めましょう。
観光地化された海岸沿いは、大勢の観光客で賑わいますが、内陸部もたくさんの見どころがあります。バトゥーミの中心部にもランドマークがたくさんあり、散策しているだけでも観光を楽しむことができ、有名な観光スポット周辺にはショップやレストラン、カフェなどが立ち並んでいます。休憩したり、ショッピングをしたりと、いろいろな観光の楽しみ方があるのです。
バトゥーミの中心部から海沿いに北上した場所には、人気の観光スポットの一つ、バトゥーミ植物園があります。111ヘクタールの敷地は9つに分けられ、世界各地から集められた5,000種類もの植物が訪れる人々を出迎えています。バラの数も豊富で、園内には専用のバラ園があるほか、日本庭園を見学することもできるので、興味があったら訪れてみると良いでしょう。

バトゥーミの中心部から南に行くと、チョフル川が流れています。ここはゴニオ村でも美しいビーチがあるので、海水浴に訪れる人も少なくありません。ゴニオ村で最も有名なのが、1世紀に建てられたというゴニオ要塞です。トルコの国境に近いこの地域は、ローマ時代に重要な役割を果たしていたと考えられています。要塞内は見学が可能で、発見された出土品は併設された博物館に展示されています。豊かな自然に囲まれ歴史的建造物が残るゴニオ村も、おすすめの観光エリアと言えるでしょう。