フランツ・カイシエイポ空港について

フランツ・カイシエイポ空港は、インドネシア共和国パプア州のビアク諸島にある空港です。ビアク市の中心部から1.5kmの位置にあり、空港総面積が422ヘクタール・年間利用者数は約12万人となっています。フランツ・カイシエイポ空港は1925年に建設された空港で、もともとは旧日本軍の航空基地として機能していました。

南方地域の前線基地という重要な空港施設でしたが、1942年に起きたアメリカ軍との戦いで旧日本軍が敗戦した後は、アメリカ軍が一時期占拠をします。1950年までモクメル飛行場という名称でアメリカ軍航空基地となっていましたが、1951年にインドネシア共和国が独立宣言をしたことで空港は返還されました。

1955年から1959年に掛けて空港用地の整備と旅客ターミナルの建設をおこない、1962年にフランツ・カイシエイポ空港という名で、正式に民間旅客機専用空港として開港しました。

国内路線のみで運用されているのが特徴で、1日3往復の旅客機が離発着しており、首都ジャカルタ・スマトラ島など国内14都市と結ばれた定期航路があります。1995年からは貨物航空機の乗り入れも可能になり、ビアク諸島の空の玄関口を担う要衝になっています。

「タクラ・ビーチ」は市の北部にある全長5.6kmの砂浜で、海水浴やフィッシング・水上バイクなど数多くのマリンスポーツを体験できる施設があります。平均気温が約26度なので、年間を通して海水浴を楽しむことが可能です。

リゾート地でもあり、ビーチ沿いにはココナッツミルクを販売する露店や土産物店など観光客向けの商店が多く、散策を楽しむこともできます。「ビアク市歴史資料館」はコキ地区にある市の施設で、ビアク諸島の歴史や自然などを紹介している施設です。

チェンデラワシ湾に沈んでいる旧日本軍の戦艦の一部や、日本兵の慰霊碑が資料館内の敷地に設置されています。