フィンランド - ヨエンスーについて

ヨエンスーはフィンランドの北東に位置する北カルヤラ県にある都市です。森と湖に囲まれた幻想的な風景が広がる美しい都市としても知られています。
ヨエンスーとはフィンランド語で「河口」を指す言葉です。その名前の通り、ピエリスヨキ川に面したこの街は1848年に当時のロシア皇帝ニコライ一世によって開かれたときから、川を利用した水運業と製造業を中心として成長し、19世紀にはフィンランド最大の湾岸都市となりました。
現在のヨエンスーは6000人以上の学生が学ぶ東フィンランド大学や、カレリア応用科学大学などがあり、非常に多くの学生が在住している街です。このことから「学生の街」とも呼ばれており、活気のある学生街が形成されています。また、森や湖などの自然の美しさや教会や博物館などのランドマークやリゾート地も多いことから観光地としても高い人気があり、国際的に人気の観光都市としても知られています。
気候は他の北欧の国々と同じように一年を通して気温が低く、6月から9月といった夏の期間でも日本の真冬並みの気温しかありません。冬になるとさらに気温は落ち、－20℃前後の最低気温が平均です。このことにより、この地域での観光は6月から8月の期間が適していると言えるでしょう。

自然に囲まれたヨエンスーは、この都市そのものがランドマークと言えるような美しい風景を持った都市です。ですが、教会や博物館、公園など足を運びたいランドマークもいくつか存在します。では、ヨエンスーの注目ランドマークをご紹介します。

・コリ国立公園
ピエリネン湖の西にあるコリ国立公園は、フィンランド第一の国立公園です。ロシア国境とも近いこの公園は、展望台から湖や森、北欧特有の透き通った空など、ヨエンスーの自然を存分に眺められます。展望台まではゴンドラが通っており、ゴンドラから眺める景色も非常に美しく必見です。また、展望台付近にはレストランやカフェ、ホテル、お土産ショップなども多く楽しめます。素晴らしい風景と観光施設の豊富さから一年中観光客の絶えることのないランドマークです。
・北カレリア博物館
フィンランドのカレリア地方はロシア―スウェーデン戦争や第二次世界大戦に巻き込まれた地域です。第二次世界大戦時にはカレリアは旧ソ連に譲渡され、現在のカレリア地方はその際に残された一部となっています。北カレリア博物館は、そのような戦争に巻き込まれた当時の資料が展示されており、カレリアの歴史を知ることができます。また、北カレリア博物館には歴史だけではなくフィンランドの建築物や文化、宗教などさまざまなものに関するものが展示されており、見応え十分です。そのほか、博物館の内部や周辺には工芸品が売られているショップもありますので、地元のお土産が欲しいという場合にもおすすめです。
・聖ニコラス教会
教会通りを少し北に行ったところにある聖ニコラスは、フィンランドで二番目に大きい木造の教会です。やわらかい色彩の可愛らしい木造のこの教会は、森に囲まれた周りの風景も相まって、まるでおとぎ話の中に出てくるような幻想的な建造物です。教会の内部もロシア正教の絵画や装飾で彩られ、北欧の空を思わせるような青い天井と美しい祭壇があり見ごたえがあります。また、聖ニコラス教会から少しだけ南に行ったところにはもう一つのランドマークであるヨエンスー教会もあります。この教会は聖ニコラス教会から増してアットホームな雰囲気のある教会で、周りには芝生の生えた公園もあるために心と体を休める場所として最適です。
・マーケット広場
都市の中心部にあるマーケット広場は、現地の野菜や果物などの生鮮食品や日用品、衣料品などさまざまなものが販売されている青空市場です。曜日や季節によって出品する店舗の数も異なり、夏の日曜日などはフリーマーケットなども開かれ買い手も売り手も賑わいを見せてくれます。マーケット広場では食品の屋台も多くあり、ヨエンスーの名物であるカレリアパイなど、北欧に来たら一度は食べてみたい食べ物も見つけられるでしょう。

フィンランドは他の北欧の国々と同様に比較的治安が良く、日本とそれほど変わらない意識で過ごすことが可能です。ヨエンスーにはホテルやコテージなどのリゾート施設がさまざまな地域にありますが、特に中央地域は観光客向けの高級リゾートホテルなどが多くあり、治安も良いためにおすすめできます。