コロンビア - ボゴタについて

ボゴタは南米コロンビアの首都であり、人口700万人を超える大規模な町です。南米大陸でも3番目に大きな都市で、図書館や大学など文化的な施設が多いことから「南米のアテネ」と呼ばれています。ボゴタはアンデス山脈の盆地、標高2600mに位置しており首都としても世界で3番目に高い標高を誇っている都市です。赤道に近く暑いと思われがちですが、標高が高いため年間を通して穏やかな気候となっています。降水量も少なく気温も一定なため非常に過ごしやすく、観光に向いているエリアだと言えるでしょう。非常に治安が悪いイメージのあったボゴタですが、1990年代に実施された治安政策が功を奏し、以降かなり改善してきています。ボゴタの観光スポットはその多くが旧市街に集まっていますが、中でも見逃せない名所となっているのが、この地域の壁に書かれた落書きの数々です。落書きと言っても非常にレベルが高く、全体としてアートと言って良いほどで、多くの観光客を集めています。夜になるとライトアップされ、さらに美しさが増しますが、旧市街は依然としてあまり治安が良くないため夜間に向かう際には十分な警戒が必要です。一方、新市街は旧市街から少し離れたところにあり、様々なお店や高層ビルが集まる治安の良い場所となっています。観光地というよりはビジネス街ですが、カフェやレストラン、それに買い物をするためのお店が豊富に揃っているため、観光に疲れたら新市街に戻ってきて休憩すると良いでしょう。南米の町の多くには中心となる広場がありますが、ボゴタの場合も同様で、ボリバール広場がそれにあたります。様々な観光スポットが周辺にあるため、観光の拠点としてこの広場を覚えておくのがおすすめです。広場沿いには地元の名物料理が味わえるレストランや、休憩に適したカフェ立ち並んでいるため観光から帰って一休みしたり、次に行く場所を考えるのに最適なスポットとなっています。この広場のすぐ脇に隣接しているのが、カテドラルという大聖堂であり1823年に建てられたものです。ネオクラシック様式の建築がとても美しく、内部では歴史を感じる宗教画などを鑑賞することができます。もう一つボリバール広場のすぐそばにあるのが、黄金博物館です。中南米は黄金の生産地として知られていますが、この博物館も金で製作された様々な工芸品が数多く展示されており、その美しさに魅了されること間違いありません。博物館にはミュージアムショップも併設されており、様々なお土産を購入することができます。コロンビアは黄金やコーヒーだけではなく、エメラルドの生産地としても世界的に有名で、世界のエメラルドはその50%がコロンビア産です。そのため、世界で唯一と言われるエメラルド博物館がボゴタにはあります。エメラルドの抽出や加工についての展示や、貴重な宝石が収蔵されていますが、写真撮影は禁止ですので注意が必要です。ボゴタは文化の街としてもよく知られていますが、それを代表するのがコロンビア出身のフェルナンド・ボテロにちなんだボテロ博物館となります。彼自身の絵画や彫刻はもちろんのこと、個人的に収蔵していたピカソやシャガールなどの作品も展示されており、非常に貴重なものが見られる場所です。貨幣博物館も併設されており、コロンビア国内で発行されてきた様々な種類のコインや紙幣を鑑賞することができます。どちらも無料ですので、近くに立ち寄った際には気軽に見学してみるのがおすすめです。入場料無料といえばコロンビア博物館も同様で、こちらではコロンビアの歴史やスペイン植民地時代の絵画、それに現代のアート作品などを幅広く展示しています。ボゴタの文化施設はこのように入場無料のところが多いため、休憩を兼ねて観光ルートに入れておくと良いでしょう。ボゴタで最もSNS映えすると言われているのが、サン・フランシスコ教会です。1500年代に建設され一旦は大地震によって崩壊しましたが、1794年に再び元の姿に再建されました。外見はごく普通の教会なのですが、内部に入ると黄金で装飾された豪華な内装に圧倒されます。信者でなくても内部には入れますし、アクセスも良いので外せない観光スポットの一つです。ボゴタの街並みを眺めたい場合には、モンセラーテの丘に登ると良いでしょう。小高い丘からは旧市街、新市街ともに一望でき素晴らしい眺めを味わえます。ただしボゴタの街が標高2600mですから、そこから上に登るということでかなりの体力を要求されるためケーブルカーやロープウェイを利用するのが良いでしょう。ボゴタ観光でおすすめの地域は旧市街の周辺で、非常に魅力的なスポットが多く集まっています。ただ治安の問題から新市街に宿を取り、そこから日中様々な場所に出かけていくというのが最も安全です。