チャド - ンジャメナについて

ンジャメナの気候は、1年を通して気温が30度を切ることがあまりない国になります。夜中などは冷え込むこともありますが、昼間は30度から38度ぐらいの間を推移しているのが特徴です。もし旅行する場合には、暑さ対策を十分にしなければなりません。1年間を通しておおむね気温の変化がないのは、ンジャメナのあるチャドが赤道直下の国だからといえるでしょう。降水量を見ると、5月から9月ぐらいにかけてはそれなりに雨が降ることが分かっています。特に、8月から9月にかけては1年間のうちで最も降水量が多い雨季になります。これに対して、11月から4月にかけてはほとんど雨が降らない乾季です。旅行に行くときも、折り畳み傘すら必要のない時期といえるでしょう。ンジャメナのランドマークの一つは、チャド国立博物館になります。この国立博物館は、1962年に開設された建物で、ンジャメナの中にはこの場所以外に国立の博物館はありません。建物の中は、石器時代までさかのぼり様々な出土品が展示されています。有史以来の民芸品や工芸品なども数多く展示されており、この国の文化に関して深く学ぶことが可能でしょう。その一方で、植民地支配されていた時代もあり、その当時の歴史を垣間見ることが可能です。さらには、植民地から独立した戦後の時代に関しても多くの資料が残されており、大変興味深い内容となっています。博物館の中で最も注目が集まっているのは、2000年初頭に砂漠で発見された人類最古といわれている頭がい骨の化石になります。この化石は、人類の起源を知る有力な情報の一つとされているほどです。もう一つのランドマークは、チャド湖と呼ばれる湖になります。これは、ンジャメナだけでなくナイジェリアやカメルーンそしてニジェールの国境に位置するのが特徴です。この湖は、1963年から1998年の間で面積が縮小された湖として知られています。しかも95パーセントほど面積が縮小しており、周辺の住人からすれば死活問題となっていました。これは、この地域の開発が進んだことによる弊害といえるでしょう。実はこの湖には、単なるランドマークのひとつとなっているだけでなく、周辺地域で生活する人たちの重要な水源の一つになっています。この湖が涸れるようなことがあれば、周辺の地域に住んでいる人たちの生命がおびやかされます。そのため、現在では湖周辺の開発を一切やめて、もう一度昔のような水量に戻そうとする運動が盛んにおこなわれているところです。そのような運動がスタートしてから、少しずつ湖の面積が広がってきているのが現状です。ンジャメナの観光地として知られているところの一つは、ゲルタと呼ばれる岩場になります。これは、サハラ砂漠の中でももっとも有名な観光地の一つと言ってもよいところになります。高さ数100mの岩場は下から見上げるととても迫力があり、見る者を圧倒するレベルです。周辺地域には、たくさんのラクダがいることで有名です。観光名物の一つになるため、お金を払ってラクダの上にまたがることもできるでしょう。もう一つ注目するべきなのは、周辺ゲルタの地域にはサハラ砂漠最後のワニといわれているデザートクロコダイルが生息していることです。デザートクロコダイルは、アフリカ周辺に生息していたワニの一種ですが、高級品のワニ皮のため大量の捕獲が続き、ついには絶滅危惧種の一種になってしまいました。その時点で、デザートクロコダイルは保護の対象になっています。実はこのワニは、神聖な生き物の一種としても知られています。現地に到着するためには、ンジャメナの中心地から徒歩で移動することは不可能です。どの観光地でも同じですが、基本的に自動車が必要になってくるところです。自動車はレンタカーを借りるか、信頼できる専門の業者に運転手つきで借りる方法もあります。もう一つの観光地は、ザクーマ国立公園です。これは、約3000平方メートルの広大な敷地の公園で、ほとんどが草原になっています。この公園の中には、天然のライオンやゾウ、バッファローなど日本の動物園などで見ることができる生き物たちの野生の姿を見学できるのが特徴です。観光用として、ジープが用意されておりそれに乗って動物たちを間近で見ることも可能になります。ジープに乗車して動物の近くまで行く場合には、道なき道を走ることになるため、腰が痛くなる可能性もあるでしょう。ある程度体調が万全ならば特に問題はありません。