アルゼンチン - メンドーサについて

メンドーサはアルゼンチン共和国の西部、アンデス山脈東側の標高800メートルの高原地帯に位置している都市です。市が創設されたのは1561年にさかのぼります。1600年以前にはスペイン人が80人にも満たない少人数の町でしたが、労働者が増えて徐々に発展していき、カトリックの文化も根付いてきました。1861年に起こった大地震によって、5000人以上の犠牲者が出て市は壊滅状態になったものの、その後は大地震にも耐えることができる設計によって見事再建を果たしました。アルゼンチンの他の都市と比べて大きな道路や公園などが整備され、現在は南欧風の近代都市の街並みになっています。メンドーサは一年の気温が大きく変化し、夏は快晴の日が多くて気温は高いです。暑い季節は11月の中旬から3月の半ばまで続き、この時期の一日の平均気温は28度を越えることも少なくはありません。年間で最も気温が高くなるのは12月末頃で、この時期には最高気温が30度を超えることもあり、最低平均気温も20度前後と高めです。気温が下がるのは5月中旬から8月中旬までで、一日の平均最高気温は18度未満です。年間で最も寒くなるのは7月頃でこの時期の平均最低気温は3度前後、最高平均は14度前後となっていますが、氷点下を記録することもあります。マイナス5度以下を記録するといったことはあまりなく、ひどい寒波の心配はありません。
基本的には温暖少雨となっており、その気温によって農作物も多く栽培されています。特にメンドーサはブドウの栽培が盛んであることから、ブドウを用いたワイン生産がメンドーサの経済基盤を大きく支えています。アルゼンチンワインの7割近くがこのメンドーサで収穫されたブドウでできており、ワインの産地としてもよく知られている土地です。ワインの他にもオリーブ作りなどの農業が盛んです。
アンデス山脈の麓であるメンドーサは豊かな自然と多数のワイナリーが主要な観光スポットとなっており、ワイン好きはもちろんのこと、自然の風景を楽しむことができるスポットに恵まれています。ブドウ畑などの穏やかな風景を求めて多くの観光客が集まります。その中でも観光客に人気なのがワイナリー見学です。メンドーサには多くのブドウ園やワイナリーがあり、収穫の様子から貯蔵、さらにはメンドーサ産のワインを楽しむことができるようにレストランが隣接しているワイナリーが多数あります。その主要なワイナリーを巡るツアーがメンドーサの定番の観光プランです。ワインを飲むことができなくても、ブドウが育てられている雄大な自然の雰囲気を楽しむことができる場所として、アルゼンチン各地からだけではなく、世界中のワイン好きが足を運ぶスポットになっています。ツアーだけではなく個人でもメンドーサでワイン造りに励まれているワイナリーを巡っている方が少なくありません。ワイナリーの地区は大きく分けられており、3つの区間がありますが、車を使うと一時間程度で行くことができますし、バスで行くことも可能です。自然の中の美しい街並みを楽しむことができ、道幅も比較的広いため、自転車でメンドーサ市内を巡っている方も多数おり、レンタルサイクルも利用することができます。しかしワインを飲んで楽しみたいのであれば、アルコールを摂取することになるので、ツアーに参加するか、バスやタクシーなどを利用してワイナリー巡りをされることをおすすめします。
メンドーサに宿泊をされる際には、ワイナリーにバスなどで移動することができる市街で宿泊先を探すと効率よく観光ができるためおすすめです。メンドーサ市街には観光者向けのホテルも多く、高級なホテルからビジネスホテルのようなリーズナブルなお値段で宿泊することができるような宿泊施設などもあります。メンドーサは世界的に有名なアルゼンチンワインの主要な都市であることから、市街にはワインを楽しむことができる飲食店も多数あります。メンドーサに宿泊される際にはアルゼンチンのおいしい料理と、豊かな自然の中で大切に育てられ、作られたアルゼンチンワインを堪能しましょう。ワイナリーだけではなく、飲食店でも気軽にワインを気軽に楽しむこともできるため、市街のレストランには夜になっても観光客の姿が多く見られます。メンドーサではブドウの収穫時期である3月に収穫の祭りも行われるため、収穫祭の時期に訪れるといつもとは違ったメンドーサの雰囲気も楽しむことができます。