コンゴ民主共和国 - キンシャサについて

キンシャサは、コンゴ民主共和国の首都であり、気候は雨季と乾季のある熱帯モンスーン気候に属します。気温に関しては、赤道に近いということもあり年間を通して暑く、最高気温は年中30度前後をキープしているような状態ですが、現地で「冬」とも呼ばれている6月～8月の時期はわずかに気温が下がります。そして最低気温についても、ずっと20度前後なるため、夜になってもそれほど気温が下がることはありません。降水量に関しては、乾季にあたる6月～9月は雨がほとんど降りませんが、それ以外の雨季の時期は熱帯雨林気候のようなスコールになることも多くあります。そのため、比較的過ごしやすい時期は雨がほとんど降らない乾季だと言えますが、どの時期に旅行をするにしても暑さには気を付けておくようにしましょう。キンシャサのランドマークとしては、「国民宮殿」と呼ばれる建物が挙げられます。この国民宮殿は、コンゴ川にほど近い場所にある大統領の公邸として使われている建物であり、横に長く伸びた建物の中央にドーム型の建物が配置されているのが特徴的です。もともとこの宮殿は、ベルギーの植民地だった時代の総督の住居として1956年に建設されたものになります。しかし1960年にコンゴ民主共和国が独立した後は、記念式典などの国家行事に使用されるようになり、2001年からは大統領公邸になっています。そのため、国民宮殿は植民地時代を含めた、コンゴ民主共和国の歴史を象徴する建物になっているということが言えるでしょう。またこの宮殿の南側にある広場には、巨大な4本の腕が屋根の端を掴んでいるという変わったデザインになっているローラン・カビラ廟があり、その前にはローラン・カビラの像が設置されています。このローラン・カビラという人物は、かつてこの国を治めていた独裁者を追放したという元大統領であり、いわば国民にとって英雄的な存在となっている人物だと言えます。ですので国民宮殿を訪れた際には、ローラン・カビラ像なども合わせて見学すると、よりコンゴ民主共和国のことを知ることができるでしょう。キンシャサ観光のおすすめエリアとしては、「市街地」と「郊外地域」が挙げられます。まず「市街地」には、先ほど紹介した国民宮殿があるほか、工芸美術館やマルシェ、キンシャサ・ボタニカル・ガーデンがあると言えるでしょう。工芸美術館は、この地域の伝統的な彫刻作品を多く見ることができる場所になります。コンゴ民主共和国のある地域は、アフリカ美術の宝庫とも言われており、彫刻を得意とする民族が昔から多かったことが知られています。この地域の彫刻の特徴は、曲線が多くて写実的なところであり、同じアフリカのスーダンでよく見られる直線的なものとは趣が違うと言えるでしょう。ですので、アフリカの工芸や美術に興味がある人にはとてもおすすめのスポットになります。キンシャサ市内にあるマルシェ（市場）は、中央アフリカで最大規模を誇っており、大変賑わっている場所です。マルシェでは、日用品や食品が売られていますし、アフリカの庶民的な風景を見ることができます。そしてこの場所では、伝統的なお面や置物といった工芸品も買うことができるため、お土産物を探しているときに立ち寄ってみるのもよいでしょう。そしてキンシャサ・ボタニカル・ガーデンは、市街地にある自然公園であり、100種類の樹木が生い茂っている場所になります。手軽に自然を感じられるスポットとして知られているため、市街地の観光で気分を変えたいときなどに立ち寄ってみるとよいかもしれません。次に「郊外地域」の観光スポットとしては、ローラ・ヤ・ボノボという施設が挙げられるでしょう。ここは、ボノボという種類のサルを保護する施設であり、世界で唯一のボノボ専用施設としても知られています。施設内では、ボノボが自然の中と同じように暮らしており、誰でもその姿を観察できるようになっているため、人気の観光スポットになっています。それに施設の周辺にはレストランもあるので、ボノボを見るついでに地元のグルメを楽しむこともできるでしょう。またキンシャサ市内からは少し外れた場所になりますが、ゾンゴの滝という場所も有名な観光スポットになっています。大量の水が豪快に落ちていく姿が見られますし、日本の滝とはまた違った趣を感じることができます。また、この滝を眺められる場所には宿泊施設もあるため、そちらに宿泊しながら楽しむのもよいでしょう。