アルゼンチン - サンティアゴ・デル・エステーロについて

サンティアゴ・デル・エステーロ（サンチャゴ デルエステ）は、アルゼンチンの北部にある州で、その州都の街の名前でもあります。言葉はスペイン語で、スペインの地名と同じものや似た表示が多くあります。その名残りの通りスペインの植民地であった過去があり、サンティアゴ・デル・エステーロはアルゼンチンでも最古の歴史を持つ都市であったので「都市の母」という別名も持っています。
しかし、古い歴史を持ちながら、植民地時代の建造物などは皆無となっており、以前は肥沃な土地であったこの地は、イギリスからの入植者によって森林が伐採をされて、面影もない荒廃地となりました。それでも現在は人のてによって植林などが行われ、徐々に自然を取り戻しつつあります。
州都の街は中心部に大きな建造物が集中し、観光名所にもなっています。いくつかのスポットをご紹介いたします。
・大聖堂
大通りの中心部にある大聖堂の中には、アルゼンチンを代表する美しい絵画が飾られています。壁や天井の装飾や壁画も一見の価値があり、他にもたくさんの教会が点在しますが、まずは見ておきたい場所です。
・州立考古学博物館
外国の博物館は土地の歴史も分かるので、旅行先では立ち寄ってみた方が他の観光名所を見るのにも役立つことがあります。広大なサンティアゴ・デル・エステロ州の博物館ですから、時間を持て余すことなく楽しめるはずです。
・サンティアゴ・デル・エステーロ国立大学
1973年に設立された国立ですが、他の大学に比べると有名といえるほどでもありません。ただしアルゼンチンの国立大学は学費も授業料も全て免除です。外国の大学のキャンパスに入れるかは疑問ですが、将来ある若者たちを見るのも楽しいでしょう。
・カトリカ大学
こちらは1960年に設立された大学です。国立大学との違いを比較してみましょう。
・サンティアゴ・デル・エステーロ空港
空港だけに市街地からは少し離れた北へ6kmの場所にあるのが、州都にある空港です、首都のブエノスアイレスとの間などで定期便が飛んでいます。陸路で来たならば空港も観光地として見ても面白いでしょう。
・ドゥルセ川
街の南東から北西に流れるドゥルセ川はアルゼンチンの象徴でもあり、海のない陸地では大切な水路になります。広大な土地をつらぬく大きな川に思いをよせてみるのも良いでしょう。
また、この街からは有名な芸術家や美術家、音楽家が多数輩出されています。特にハーモニカの鬼才と呼ばれた「ウーゴ・ディアス」が、ここで生まれ育ちました。その音色は日本にも輸入され、たくさんの人に愛されています。街の人達も彼に続けとハーモニカに夢中になっていて、有名な演奏者も彼を手本にしているそうです。
彼は5歳で両目の視力を失いながらも素晴らしい曲を残した偉人です。温泉地で自然豊かであったこの土地が、彼の才能を開花させたといわれています。
現在は州都の中心に大きな建物が集中していますが、南米では広い面積をほこるアルゼンチンでは贅沢に土地が使われており、建物の大きさも一回り大きく感じます。古い建物もありますが、街中は高層ビルやショッピングモールが建ち並ぶ都会の雰囲気です。
そんな感じなので、きっと治安も悪いと思う方も多いでしょうが、南米の中では治安の良い国と評価されています。ただし南米の治安の悪さは有名ですから、それに比べて良いという評価なだけです。日本の感覚で歩いていると思わぬ事件に巻き込まれることもあるので注意して下さい。
やはり金品を見せびらかして歩く風潮が日本人にはあるので、外国で同じことをすれば狙って下さいと言っているようなものです。大人しくしていれば危ない目にあうこともありませんので、危険な場所に入りこんだり、夜に一人で外に出ることなどは控えるようにしましょう。
他では「感染症」にも注意した方が良いでしょう。ジカ熱やデング熱の危険が予想されます。アルゼンチンでジカ熱が発症したという報告はありませんが、他地域からの来訪者の感染が見つかっており、注意をするにこしたことはありません。
暑い地域では蚊が媒介するデング熱の危険があり、虫よけや肌の露出をおさえるなどはした方がよいでしょう。標高の高い地域では媒介する蚊が生息できないので危険はないといわれています。準備だけはするようにしましょう。
アルゼンチンの通貨は「ペソ」ですが、前述のようにお金を持ち歩くことは危険を伴います。ほとんどのクレジットカードが使用できますので、なるべく現金は持ち歩かない方が安全です。
最低限の注意を払っておけば楽しい旅行ができます。自分の身を守るためにも十分に身の回りに注意して観光を楽しんで下さい。